carthago’s blog

気の向くままに興味のあることを書くつもりで始めたブログ。

EU4建州女真(Jianzhou)AAR 〜ᡩᠠᡳ᠌ᠴᡳᠩ ᡤᡠᡵᡠᠨ(大清国)〜 第3回

前回↓

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前回のあらすじ

ウデへ・ホルチンを東海と協力して倒したのち、海西女真と野人女真の同盟にも戦いを仕掛け無事勝利して女真族を一つの旗の元まとめることに成功した充善。拡大し始めた女真族、次はどこへ行く?

 

1447〜1451 満州席巻

戦続きではあるが、それが却って遊牧民としての団結心を高めていると充善は感じていた。女真の野人・海西女真を統合して新たにご近所さんとなったソロン(Solon)やニヴフ(Nivkh)はどちらかといえば穏健で、あまりこちらに敵対心を抱いている様子はなかったが次なる拡大の目標はここに向けられた。彼らは互いに同盟を結んでいたからまたも連合軍に単独で相対することになるが、今や地域でも有数の勢力に成長した女真族は同時に相手してもまず負けないだけの戦力を誇るようになっていたのだ

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(再掲)

まずはほぼ全軍をもってソロンに攻め込み、敵国として参戦してきたニヴフ軍はとりあえず放置。最早恒例の各個撃破狙いでソロン軍は問題なく撃破することに成功するが、戦略的失敗を犯していた。ソロン領の占領部隊を残してニヴフ領に向かった充善たちの目の前に現れたのは、ニヴフ領に駐屯する東海(Donghai)軍であった。なぜ彼らが?この戦いに援軍は出せないとのことだったはずだが⋯。混乱しつつも目の前に現れたニヴフ軍を撃破してから東海の王に使いを出して事情を聞くに、どうやら別口でニヴフに参戦した様子だった。しかし、彼らはニヴフ領を我がものとする気満々であり、これは野戦を女真に押し付けた便乗であるとの声が部族民の間では高まり、同盟国である東海を人々は口々に非難した。充善はこれを宥めたが、ニヴフに向かって振り上げられた拳のやり場に困る事態となっていた。ニヴフとしては領土を占領してもいないこちらに降伏して領土を割譲する気はなく、女真軍としてもソロンは征服できるにせよ勝ち戦なのに手ぶらで帰るわけにもいかない。先にニヴフ領を制圧するべきであったが、今となっては後の祭りである。軍は同盟国の軍を攻めるわけにもいかずぼんやりと立ち尽くした。外交的な手を尽くすも結局は東海がニヴフの首都を落とすのを黙って見ているしかなかった。

この運が悪かったともいえる失敗を糊塗するように、緩い条件でニヴフと講和した後で女真(Jurchen)の名を満洲(Manchu)に改めるとの宣言を行った。もともと、女真の名は漢民族に半ば一方的に名付けられた侮蔑的な意味のこもったものであったから、これは民族としての誇りを取り戻すことに繋がる。満洲の名は由来は不明ながらすでにこの地と民を指すものとして民の間では定着してきていたものであり、それを公式に称することにしたのだった。今や満洲の名は世に轟き、各地の民はその支配に服した。

また戦後処理では思わぬ分け前もあった。軍の消滅したニヴフに対して当然完勝した東海は、首都以外の旧ニヴフ領を全て女真に与え、首都のある州のみを属国として設立したのだ。使者を遣わして抗議した甲斐があったか。こうして未だ存在を知らなかった樺太の一部をも領土とすることとなったが、感情的なしこりは残った。

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満州に国家変態を果たす。満州一帯が自国文化持ちかつコアになって非常に旨い。

満洲は徐々に国としての体裁を整えていき、王たる充善が賢人に諮問し政を執り行う宮廷を整備したり優秀な指揮官の選別に当たったりした。この結果政務は安定し、ドルゴン(Dorgon、多爾袞)という優秀な将を配下に加えた。

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またちょっと時代が飛んでます。下から2番目は部族階級からもらった将軍。

〈ライバルのウデへ、海西と倒して、満州に変態し同じくライバルに指定していたホルチンを国力的に突き放ししたことでPPが50を超えたのはいいんですが、humiliateを使わず、主に複数のライバルから土地を奪うことでPPを稼いできたのですぐに下がってしまいました(複数の国からPPを少しずつ稼ぐとそれぞれ毎年1ほど下がってしまうので一つの国から稼いだ方が下がるのが遅い)。ライバルになるような国が周りになくなってしまい当分PP稼ぎは諦めました。

便乗参戦なんて日常茶飯事なのに長ったらしく書いてしまいました。今回初の海に面した国と戦うことになったわけで海軍維持費を上げたのですが、Light Shipだけ交易保護などで海に出していて港に戻すのが間に合わず、敵海軍に襲われて多少損害を被りました。開始から少しも増強していない海軍も全力で戦えば勝てそうでしたが今回海軍は必ずしも戦う必要がないので港にこもって交戦は避ける予定だったんですけどね。それならそもそも海軍維持費を上げる必要もなかったんですが⋯。

実際の歴史上で満洲の名は後金のヌルハチホンタイジの時代になってから名乗ったもので、その由来は仏教語ともいわれていますがやはり定かではありません。なお、こんにち日本ではさんずい無しの満「州」を用いますが漢語的には満「洲」が正しいらしいので使い分けています。

満州になるとコアが増えたり色々利点があります。前にRazeしたところもかなり含まれるので開発度を下げてしまったことをやや悔やみましたが、それを覆い隠して余るほどの収入増加を享受できました。ニヴフの旧領の一部を東海から譲り受けるところはもちろんゲーム的にはコア返還されただけです。

NIも人的資源増加やコア化コスト低下など、より強力なものに変更できます。収支に余裕ができたので、立て続けにLv.1のインフレ減、関係改善、規律の顧問を雇いました。

また満州になるとほぼ同時にUnite the Jurchen Tribes(女真族の統一)のミッションが取れて、先述のドルゴンや満州近くの地域の永久請求権を得ました。〉 

 

 うーん長いというか文字ばっか敷き詰めていくスタイルになってるせいで読みにくいか。次はもうちょっとどうにかします。

次回↓

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EU4 日英用語対応表

私は使っているPCがMacなのでEU4日本語化MODが使えず、EU4を英語でプレイしています。Windows環境を構築するなどやりようはあるのかもですが⋯技術力がないのです、はい。

AAR書いたりEU4の話題を出すときには日本語と英語の用語すり合わせが必要だと感じたので、とりあえず自分はこれでいこうというのを明記しておくというのがこのページの主旨です。日本語のEU4wikiを見てEU4を覚えたのでそこで使われているものと一致するものが多いですが、そもそもWiki自体統一されていないんですよね。

スパ帝国さんのEU4辞典でも対応関係が大体分かるのでこちらも参照いただくといいかもしれません(ただ私が使うのと異なる部分もあります)。

なお、英語をそのまま使うものや英語の略語を使うものもあります。表記にブレがあったり比較的よく出てくるものを重点的に書きたいと思います。

随時更新中…

※2020/3/3追記

EU4wikiに最近編集されてできたデータ/用語集 - EU4 Wikiのページが優秀すぎて、この記事は一般的な用語対応を知りたい場合は全く無価値といっていいほどになりました。

 

※各々アルファベット順

  • 略語を使うもの

After Action Report (プレイ日記)→AAR

Administrative Power (統治点)→adm

Agressive Expansion (攻撃的拡張)→AE

Casus Belli (宣戦事由)→CB

Diplomatic Power (外交点)→dip

Download Contents (ダウンロードコンテンツ)→DLC

Europa Universalis4 (ヨーロッパユニバーサリスフォー)→EU4

Grand Campaign (グランドキャンペーン)→GC

Holly Roman Empire (神聖ローマ帝国)→HRE

Millitary Power (軍事点)→mil

National Idea (国家アイデア)→NI

Overextension (過剰拡大)→OE

Power projection (戦力投射)→PP

 

  • 日本語の訳語を使うもの (そのまま英語を読んだだけのものも含む)

Adviser→顧問

Alliance→同盟

Coalition→包囲網

Conquest→征服

Core→コア

Corruption→汚職

Debase currency→貨幣改鋳

Development→開発度

Discipline→規律

Ducat→ダカット

Embargo→禁輸

Estate→階級

Fort→要塞

Galley→ガレー船

General→将軍

Horde Unity→遊牧民団結度

Idea→アイデア

Insult→侮辱

Interaction→交渉

Loot→略奪

Maintenance→維持費

Monarch Power→君主点

Manpower→人的資源

Morale→士気

Mercenary→傭兵

Mission→ミッション

Privateer→私掠船

Prestige→威信

Protect→保護

Reconquest→再征服

Rival→ライバル

Siege→包囲

Steppe Nomad遊牧民

Transport→輸送船

Tribe→部族

Truce→停戦

Vassal→属国

 

  • 英語をそのまま使うもの

Collect (回収) 

Decision (決断) 

Favor (好意)

Heavy Ship (大型船)

Humiliate (屈辱を味わわせる)

Liberty Desire (自由への欲求)

Light Ship (小型船)

Raze (破壊)

Transfer (移送)

Trust (信用)

Unrest (不穏度)

 

 

 

 

EU4建州女真(Jianzhou)AAR 〜ᡩᠠᡳ᠌ᠴᡳᠩ ᡤᡠᡵᡠᠨ(大清国)〜 第2回

前回↓

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前回のあらすじ

建州女真を導くべく立ち上がった有力部族長の充善。求心力の低下や強力な敵国といった内外の危機に対処すべく、彼らは馬に跨り駆け出した。初の対外戦争の行方やいかに!?

 

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あまり適当なスクショがなかったため、前回貼ったのを再掲。

1445〜1446 ウデへ・ホルチン戦

ウデへ(Udege)は西のホルチン(Korchin)と同盟を結んでおり、すぐさまホルチンも参戦してきた。総兵力ではこちらが上回るが、合流されてからの戦闘となると厄介である。しかし、幸運なことにウデへ軍は全軍がこちらとの国境付近にいたため、すぐさま充善軍は各個撃破を狙って攻撃を仕掛けた。単独の兵数で比較するとウデへ軍9000に対して充善軍は16000と大きく勝っていたので敵軍は慌てて後退するも、充善自ら率いる精鋭の騎兵隊が敵軍を捕捉し、続けて全軍が攻撃に入った。充善自身の優れた指揮能力と建州女真の戦士の勇敢さによって敵軍はあっという間に潰走状態となったが、追撃は騎兵中心の遊牧民にはお手の物である。数日のうちにウデへ軍はほぼ全員が殲滅され、消滅した。

残る敵はホルチン軍のみとなり、軍議ではこのまま全軍をもってホルチン軍も叩こうという意見も上がったが充善はそれを却下し、城攻めに長けた将の一人にウデへの首都攻略を命じ、少数の部隊を幾つか組織してそれぞれウデへ人の領地占領に当たらせた。ウデへ領を放っておくと、後から来るであろう東海(Donghai)軍に占領されてしまう可能性が高いからだ。戦争が有利に進む中、充善は同盟軍に戦後の主導権を握られるのは嫌だった。残りの軍は引き続き充善が率い、未だ姿を見せぬホルチン軍への警戒に当たった。占領地では戦士たちに略奪が許され多くの物資を得た。これも部族の人々の歓心を買うのに重要だった。

ウデへの首都包囲戦は続いていたが占領作業はあらかた終わり、ホルチン領に進出した頃には東海軍も占領を手伝ってくれていたと同時に、ホルチン軍との会戦が始まれば駆けつけてくれる用意もできていた。未だ侮れぬ戦力を保持しているホルチン軍に対処するにあたり、これは心強い支援である。これに対してホルチン軍は、偵察隊がその姿を一度発見したもののそれ以降現れず、敵領内の奥に引いて機会を窺っているようだ。このままつつがなく占領が完了すればよいが、敵軍が広い草原のどこかを機動して後方の占領小部隊を急襲する恐れがあるのが厄介である。充善は積極的に敵領深くへ敵軍を捕捉しようと進撃した。敵軍もこちらと正面からぶつかることは避けているようでなかなか会敵しなかったが、ついに捕捉に成功した。地形面では渡河攻撃であったため敵軍に利する状態で、数の面でも軍勢を分割しているせいで不利であったが、後から周辺の自軍や東海軍が応援に駆けつけ、敵軍を敗走させた。

一撃での敵軍殲滅には至らなかったものの、その後数回の交戦を経て敵軍を壊滅させた充善軍は敵領土の完全占領に成功し、初の征服事業を成功させた。講和条約においてホルチンには1州をモンゴルに返還させ、その上多額の一時賠償金と10年間毎月の戦争補償金を支払わせることにした。ウデへの旧領は1州を東海に割譲し、残りは全て建州女真領に組み込まれた。敵領の全てを建州女真が主導的に占領していたため和議は充善がほとんど決定権を握っている状態であったが、同盟国である東海にも配慮を示した形となった。

併合した領地ではほぼ全域での徹底的な破壊行為が許され、金品が大量に巻き上げられた。このような暴挙を容認したのは彼ら遊牧民の習性であり仕方ないという面もあるが、現地の秩序を破壊してしまうことで建州女真の支配が及びやすくするという理由もあった。

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後の海西戦が始まってからの画像ですが悪しからず。

〈というわけで無事完全勝利できました。君主たる充善が将軍として優秀な射撃2白兵4機動4包囲1だったため彼を先頭に突っ込めば多少地形的に不利でも敵を敗走させられました。将軍は他に1-1-1-1が最初からいて部族とのinteractionで2-2-1-0の将軍も得ていたため新たには雇っていません。充善はなぜか最初から将軍になっていました。最初のウデへ戦の時は常套手段かとは思いますが、国境のプロヴィに全軍を集め、宣戦と同時にすぐ隣のプロヴィにいたウデへ軍を攻撃しました。こうしてもなぜか逃げられることも多い印象ですが、やはり将軍の充善の機動4が大きいのかこの戦いも含めて敵に追いつけることが多かったです。一撃でウデへを殲滅できたので、東海に占領されないよう東海とウデへの国境沿いの東側から占領作業に入りました。占領地がNPC国家の領土と地続きにならないようにしさえすればNPCは占領権を大体こちらにくれるので、残りは東海にも手伝ってもらいながらテキトーに占領を進めました。対ホルチン戦では全軍ぶつけるようにした方が確実ですが、追い回すのと城攻めなどで二重に時間がかかってしまうので同時並行で進めました。大軍で追いかけ回すとNPCはとにかく逃げ回ってしまい迎撃の構えに入ってくれないので逆に面倒な面もあります。

ホルチン領は全土占領しなくても単独和平させられたでしょうが、敵を完全敗北(utterly defeated)の状態にさせるのが好きなので、戦勝点100にしてからホルチンと単独和平→ウデへとも和平しました。しかしウデへ領より先にホルチン領を取ろうとしてもコア化距離的に無理なので戦勝点の使い道があまりありませんでしたね。モンゴルにいくつもコア返還させることもできましたがあまりモンゴルに肥え太られても面倒なので1プロヴィだけにしました。ホルチンをライバル指定していれば屈辱を与える(Humiliate)も使えたのにな〜と悔やみましたがね。なまじ領域を接しているとライバル相手でもHumiliateより領土割譲を選びたくなってしまいます。ここまで見越してライバル指定した方がよかったかも。まあでもここで賠償金を600ダカットくらいは貰えたのは金欠の我が国にとっては大きかったですね。これで当面財政は持ちそうです。

最後の部分はRazeのことを表してるんですが、Razeは遊牧民団結度目当てではなく主に君主点目当てでやりました。遊牧民団結度は頻繁に戦争をしていれば略奪で十分まかなえる感じがします。コア化や技術上げ用の君主点を稼ぎつつ、コア化コストを下げられるのである意味一石二鳥ですが、後で満州国に変態したときにここいらはコアが付くので、razeもせずコア化しないで放っておくのもありだったかもしれません。まあ何回か戦争しないと変態に必要なプロヴィが回収できないので、その間過剰拡大を放置するのは恐ろしすぎですが⋯。そもそもRazeはそんなに君主点をもらえないのに開発度を下げてしまうので(dev値1下げるごとに25点)、異文化・異宗教などであまり収入が見込めない土地やステート化する予定のない土地にのみするべきかもしれませんね。短期的には君主点ブーストになりますが長期的には国力を落とすことなので⋯。〉 

1446〜1447 真の女真を決める戦い

建州への凱旋を遂げた充善であったが、その目は次の戦いへと向けられていた。一方で、まだまだ建州女真は多くの脅威に晒されていることを認識していたので他国と誼を結ぶことも忘れなかった。関係改善を進めていた明との同盟締結に踏み切ったのだ。また西に強力なオイラトとその属国のモンゴルがいるが彼らとも友好関係を築こうとしていた。

部族の間では、次は同族でありながら建州女真とは犬猿の仲の海西女真・野人女真の連合を伐ち、女真族を一つの旗のもとに統一すべしとの声が高まっていた。充善は同盟国の明や東海に伺いを立てたが、どちらの国も援軍要請には難色を示した。東海には先の戦役で援軍を送ってもらったばかりであるし、明もつい最近同盟を結んだところであるから無理もないと充善は思った。

敵連合軍の合計兵力は建州軍を凌ぐとの情報を得ながらも、部族の男たちは勢いに乗る建州軍に負けはない、単独でもこのまま攻め込むべしと勢い込んでいた。充善も彼らの昂揚に水を差すようなことはせず、軍旅を起こすことを決定した。もっとも彼は戦場では勇敢な戦士でありながらも冷静な男であったから、勢いだけでこの決定を下した訳ではなく勝算があった。建州女真の勢力は確実に強まっており、より多くの戦士を集めて戦いに備えた。

 

戦いの火蓋が切られるや否や、国境付近で警戒態勢にあった海西軍に建州軍全軍が襲いかかった。そう、またもの各個撃破狙いであった。旧ウデへ領は無防備になって一時的に野人軍の進撃を許す可能性はあったが、ここで海西軍を殲滅すれば大幅に戦力比で有利になる。蓋を開けてみれば、敵連合軍の戦力は合計でやっと建州軍に少し勝る程度であった。また、明が直接の支援はできないが経済的に支援をしてくれるとの嬉しい報もあった。

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またも後の写真です。申し訳ない⋯ 戦続きだったせいか明は結構長い間補助金をくれました

今度の敵軍は1ヶ所に集結してはいなかったので殲滅にはやや手間取ったものの、結局野人軍との合流を果たす前に海西軍は打ち破られた。こうなれば海西領占領専門の小部隊群を分けても十分敵軍に勝てるだけの戦力をもって野人領へ進撃することができたが、斥候によれば野人軍は早くも野人の勢力圏より北、勢力の空白地帯へと撤退しているという。そこまで追撃をかけてもキリがないと思われたので建州軍は十分な警戒部隊を敵軍の逃亡した方向に置きつつ、野人領の占領作業に入った。

結局、どうしたわけか野人軍は建州軍が敵領をすっかり占領してしまうまでこちらに戻ってくることはなかった。部族の民を見捨てて逃亡するような戦士たちにこの土地を治める資格などない。建州は女真の民と土地を全て己がものとした。もう我々を建州女真などと区別して呼ぶ必要はない。我々こそが唯一の女真である!

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その後、もはやただの反乱分子と化した元・野人女真軍が侵攻してきたが充善軍はこれを撃滅し戦争は幕を閉じた。戦の後のお楽しみとばかりに、またも部族民は破壊・略奪に勤しんだ。

今やかねてより敵視してきた朝鮮国にも十分張り合えるだけの力を手に入れた充善だったが、明は朝鮮とも同盟を結んでしまった。充善はどういうことかと明の皇帝に問い合わせたが、明側からは両国間での戦を禁止すると通達された。力の差から分かっていたことだが、明はこちらを対等な同盟国ではなく朝貢国程度にしか見ていなかったのだ。或いは急速に力をつけつつある女真を警戒しての行動なのかもしれない。

 

〈明と同盟結んでれば安全保障的には相当安全だと思いますが、今回やたらと修好してるのは外交官が暇だからですね笑。請求権捏造は基本不要で、国の密度が低い土地なので関係改善などもそれほど必要なく3人全員使うのは稀でした。朝鮮も明と関係改善を進めていて、同盟結ばれたら厄介だなあと思ったので、先に同盟結んでいれば大丈夫かと思ったんですがダメでした。当分朝鮮攻めはできなくなりましたねー。でも補助金(Subsidies)を送ってくれるようになったのはとっても助かりました。これのおかげでやっと黒字収支にもってけてる状態です。遊牧民のボーナス+部族階級のボーナスで人的は余裕があるんですけど、財政は相変わらずでしたからね。

いちいち書いていませんが、同盟国とは大体即婚姻してます。

斥候に関しては結構軍隊から距離のある敵の位置が直接分かるのは不自然だと思ったので、偵察部隊を出して敵の位置を把握しているということにしました。敵戦力も台帳(ledger)で事前に確認済みですが、敵兵力が戦争勃発前に丸わかりなんて不自然もいいとこなんでああいう書き方になっています。

戦力で劣る戦いはあまり起こさない派なのですが、海西軍が国境付近にいて先に潰せばほぼ勝てると思い開戦を決断しました。待ってても同盟国が参戦してくれるようになるまで何年もかかりますし下手したら敵が同盟国を増やしかねません。敵領は平地が多いのに対してこちらは首都や要塞付近が山岳地帯なので、一回負けてもそこまで引けば有利な戦いができそうなのも強みですかね。国土に縦深があり国庫にもそこそこ金があるのでいざとなったら傭兵で対処することも可能でしょう。

実際には大分順調にいきました。野人軍が未開拓地に逃げ出した後はソロン(Solon)に通行権をもらったりしてこっちにこないかどうか確認するのが面倒でしたが。

この辺から統治点が足りなくなってきてナショナルフォーカスを統治に入れました。できればあまりしたくないRazeもしましたがそれでも統治点は不足しがちです。一方で外交点と軍事点は余りがちで、技術先行ペナがついたときは首都を開発してペナルティがなくなるまで待ちました。ルネサンス受容に向けてという面もあります。

統治点足りないなら属国化を使うところですが、ここらは満州に変態すればコアになるのと属国化から併合までの時間がもったいないのでそのまま併合。〉 

 

多分細かく書くのは今回ぐらいまでで、次回以降は戦い方の詳細についてはあまり書かない予定です。

次回↓

 

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EU4建州女真(Jianzhou)AAR 〜ᡩᠠᡳ᠌ᠴᡳᠩ ᡤᡠᡵᡠᠨ(大清国)〜 第1回

※タイトルは満州語ですがスマホ版だと変な文字に化けてしまうようです。あまり気にしないでください。

はじめに

こんにちは。手はじめにEU4のAARを書いてみようと思います。何が手はじめかというとこのブログ始めて以来まだまともに記事を書いていないということです。一番主流かもしれない掛け合い形式は苦手なので、何といえばいいのか分かりませんが地の文オンリーでいきたいと思います。

wikiなどでAARはそこそこ読みましたが、書くのはこれが初めてです。当方浅学菲才のため全く自信ありませんが、書かないと上達もしないですよね。書いてる人としてはちょっと試しに書いてみるかという感覚なのでご容赦を。 

今回はEU4知ってる前提で書きますが、そのうちEU4知らない人向けの紹介記事や初歩的な攻略記事とかも書きたいな〜と思っています。まあまだ私自身ほぼ初心者なんですけどねい。

 

今回プレイするのは建州女真(Jianzhou)です。

遼東(満州南部)、明の北東、朝鮮のすぐ北にあるこの国は、当時はまだ国というよりは部族の集団といった形態を取っています。女真族(満州族)は遊牧民の一派でありながら居住地域は山や森の多い地域だったため、狩猟と同時に農耕・採集も重要な生業とする定住民でした。

北の海西女真(Haixi)や野人女真(Yeren)といった他の女真族の集団と争いを繰り返していましたが、彼ら自身もまた統一されておらずいくつもの部族に分かれていました。明や朝鮮はこの地域に影響力をもち、代表者と交易を行います。女真族もまた朝貢冊封体制の中に組み込まれていました。

 

※プレイは英語版で行っている関係でそのまま英語の用語と日本語に訳した用語が交ざっています。聞きなれない言葉があったりしたらこちらの私の別記事で調べてみてください。

EU4 日英用語対応表

 

プレイ条件: ver1.29(満州) 〈←ちょうどバージョン名が満州なのもここにした理由の一つです!〉

DLC:Art of WarEl DoradoCommon senseThe CossacksRight of Manとほか

勝手についてくるやつ

DLCはこれしか入っていないことに注意。 東アジア中心の拡張Mandate of Heavenが入っていないため、中華帝国朝貢国といったシステムはないです。ついでに満州特有ユニット八旗もなし。

〈そういうわけで下の画面ではTributary State of Ming (明の朝貢国)とありますが実際にはゲーム上では開始時点に明との外交関係はありません〉

・難易度:very easy(とても簡単) 

〈許してください!初心者なんです! ⋯とはいってもいくつかの数値に多少プラス補正がかかる程度なのでテキトーにやってるとすぐ負ける〉

 ・モード:Normal Mode (実績解除不可)

〈システム上の実績解除には今のところあまり興味ないので、いっつもノーマルでやってます。もっとも面倒くさがりなので、よっぽど酷いミスをしない限りやり直すこともあまりありません。〉

・開始年:1444年(GC)

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中央付近にある焦げ茶色の国。GC開始時点では小さいが大きなポテンシャルを持っている。


 

 史実ではヌルハチが出て女真族をを統一、明と抗争を続けつつ17世紀はじめに(後)金を建国しました。その子で後を継いだホンタイジが国号を改めて大清国としたのが最後の中華王朝・清の始まりで、その後明に取って代わり易姓革命を成し遂げました。今プレイでも取り敢えず明を倒して清を建国することを目標としてプレイします。

 

1444〜1445 満州のあけぼの

時は1444年。未だ建州女真の有力部族・スクスフ部の長にすぎない愛新覚羅充善(Cungsan Aisin Gioro)は多くの困難に直面していた。外にあっては強大な明や朝鮮国がこちらに触手を伸ばしはじめている。彼らは朔辺の山岳地帯である遼東を直接統治する気はなかったが、馬や毛皮といった女真族のもたらす交易品には大きな興味を示し、それらをより多く手に入れようと影響力の拡大を目論んでいた。

敵はそれだけではなく、ホルチン(Korchin)と呼ばれるモンゴル系の遊牧民や同じ女真族の一派である海西女真までもがこちらへ攻撃の準備を整えているとの報も伝わってくる。

また内にあっては、女真族全体やスクスフ部はおろか、一族間でも勢力争いが続く現状があった。特に問題なのは異母弟の凡察(Fanca)が一昨年に自分とほぼ同等の称号を明から受け取ったことで、自分の求心力が揺らいでいることだった。永楽帝の治世以来、この地域に明が進出し(左)建州衛という支配組織を設置してその指揮官の称号を女真族の長に与えてきた。充善も家督相続時に父からこの位を受け継いだのだが、その後充善に力が集まりすぎていると感じた明側は新たに右建州衛を設置してその称号を凡察に与えたのだ。建州衛は交易上の明側との窓口でもあったため、建州女真の人々の商業的利害を大きく左右する存在である。明代、名目上は「左」の方が「右」より位としては上とされてはいたが、事実上それほどの差はなく、これは独占的だった権威が弟と自らで分割されてしまうという由々しき事態であった。このまま放っておけば、自分の力だけでなく一族の勢力を没落させることになると充善は感じていた。

 

 内外の圧力を受けて、充善は主に外向きの政策で状況打開を図った。具体的には積極的に使者を送って明と誼を通じる一方で、北の海西女真やウデへ(Udege)を討伐すべき目標として掲げ、建州女真の結束を高めようとしたのだ。この政策を進める間、東に住む東海(Donghai)と呼ばれる人々もウデへとの間に火種を抱えているとの噂を耳にした充善は、東海に使者を送り主に対ウデへを主眼とした同盟関係を構築することに成功した。これは送った使者の能力もあるがやはり親書を書いた充善本人の高い交渉力に依るところ大であっただろう。更に、東海の族長の娘を自身が娶り明の王室に自らの娘を嫁入りさせるなど婚姻政策も推し進めた。

また交易において有利になるように商才に長けた者を、遼東周辺やより南の朝鮮半島周りの地域に送ったり、保有していた船で海上交易路を護衛させたりした。朝鮮に対しては敵対の意思を鮮明にし、一部の船乗りに朝鮮人相手の海賊行為を公然と推奨した。もっとも輸送用の船を除くと充善の持っていた船は僅かでちょっとした嫌がらせ程度にしかならなかったのだが、まだ朝鮮とは名目上和平条約が効力を発揮していたのでこの程度しかできることはなかったのだ。

部族内では、余剰の品々を部族の人々に分け与えて彼らの歓心を買い、代わりにより沢山の充善麾下で動く戦士や指揮官を得た。

機は熟したとみた充善は、勝利の暁には分け前の土地を与えることを条件として東海に協力を取り付け、ウデへの土地へ進攻した。

 

 〈プレイスタートです。まずは外交関係の確認とライバル指定。見るとホルチン、海西、朝鮮にライバル指定されていました。ライバル指定してきている国とはどうせ仲良くなれないので指定し返すのは基本ですが、領域を接していないと攻め込んでPower Projectionを得ることも難しいためこちらからは海西、朝鮮とウデヘをライバル指定します。すぐライバルへの禁輸と侮辱、私掠船派遣でPPを稼ぎましたが朝鮮とは停戦期間中なので禁輸できず。ライバルだけでなく同盟国も欲しいところです。ウデへや野人とは同盟を結べそうでしたが北への拡大に位置がやや邪魔なので、東の東海と同盟を結びました。

君主の愛新覚羅充善、能力は3/3/4。なんでや阪神関係ないやろ。充善は実在の人物で建州衛とかそこら辺はほぼ史実準拠です。ゲーム上で君主はちゃんと史実名を反映してるんですね。お気付きの方もいらっしゃると思いますが、愛新覚羅家は映画ラストエンペラーで有名な溥儀まで続く、清王家の血筋です。この時代、本当は単に覚羅姓でもっと後の時代にヌルハチが(国号である)金という意味の愛新を付け加えてこの苗字になったらしいですがゲーム準拠にしました。君主の特性としては魅力的な交渉人と病的な完璧主義者が付いていて、のちに征服者の特性も得ます。

国家体制が遊牧民のため、正統性の代わりに遊牧民団結度という値があります。これは100に近いほど大きな規律アップとnational unrestダウンのボーナスがありますが、50を切ると逆にペナルティが入ります。これは時間経過で勝手に下がってしまうのですが、上げるためには基本的に戦場で略奪するかRaze(破壊)するしかありません。頻繁に戦争をして、しかも勝っていないといないとなかなか維持できないという遊牧民の厳しいルールですね。なお物語的には国でなくただの部族集団という扱いにしましたが、ゲーム内での政府等級は王国級です。

宗教はテングリ(Tengri)で大した効果もないのであまり出てこないと思います。

顧問は最初はなしです。初期状態だと月収支-2ダカットで金の余裕は全くなく、代わりに、遊牧民はRazeで君主点を得たりもできますからね。建州女真は朝鮮国境に近い南の方に1つ要塞があり、中小国プレイだと金がないので大体最初にある要塞は壊していたのですが、今回は最初から戦争しまくりそうなのと最近ようやく要塞の意義がわかってきたので残しました。陸軍維持費も普通は最初下げると思うんですが、今回は最初から仕掛けていくのでしばらく上げっぱなしです。あとちょっとチートじみてますが、金策の一つとしてちょくちょく貨幣改鋳をしています。汚職が上がりますが、very easyでは汚職が時間経過でかなり減るので2年に1回くらい改鋳できます。もちろん、金を増やすために改鋳しているので汚職対策費は基本0で固定です。汚職上がった状態だと君主点の消費が大きくなってしまうので、向こう2年くらい君主点を使わない前提で改鋳します。

次は交易です。首都ノードは流入がなく貧しいノードですが、我が国の全土がここに含まれているので仕方なく首都ノードでcollectと日本ノードでtransferをします(後者はちょっとした朝鮮国への嫌がらせも含めて)。どうせ交易収入は少ないのでテキトーにlight shipは1隻私掠船に、残り2隻は首都ノードで交易保護に回します。

階級は遊牧民のため部族しかありませんが、interactionをフルに使いました。金を払って忠誠を上げつつ、将軍1人と騎兵5ユニット・人的資源をタダでもらえました。忠誠度を中程度に保っておけば人的資源回復にプラス補正も入ります。遊牧民は階級関係はゴミだと思ってたんですが、意外と部族が強力でした。階級はそのうちシステムが変わるそうですがどうなるんでしょうね、私は今の結構好きですが。

ユニットタイプは歩兵は選択肢がないですが、騎兵は序盤は士気が重要らしいので白兵重視のやつから士気重視のやつに変更します。

これでほぼ準備完了です。CBは?と思われるかもしれませんが、遊牧民は隣接国に自動でCBを得ることができるので請求権の捏造はしなくていいのです。AE25%カットもついたとても優れたCBです。

ユニットを変更したのでmoralがMAXになるまで待ちました。その後まだfavorが10に満たないため土地をあげる約束が必要でしたが東海と共同でウデへに宣戦布告します。敵国は大体どこかと同盟を結んでおり単独で攻めるには心もとなかったのです。ウデへもホルチンと同盟を結んでいました。〉

 

すでに大分長い感じがするので今回はここで切ります。私はプレイ中ロマンとかはあまり考えず、なるべく効率重視でやっているので背景の物語とか考えるのはちょっと大変でした汗。北方民族の歴史もあまりよく知らないので色々調べましたが、これはこれで勉強になった感じがします。パクリはしませんが形はかなり他のAARを参考にしました。参考にさせてもらわないとプレイ条件とか大事なこと書き忘れるので^_^;

今回画像少なすぎですね…。何分AAR書く予定で始めていなかったもので⋯お許しを。スクショを逐一撮っておかなくては。すでにプレイは少し先まで進んでしまっているので今後もしばらく写真が少ないかもしれませんorz

後から書き忘れたことを思い出すことも多々あるので公開後もちょくちょく編集しています。ご了承ください。

プレイ上のアドバイスや歴史的事実の誤りなどご意見・ご指摘ありましたらどうぞ気軽にコメントしてください。

 

次回↓

carthago.hateblo.jp

 

それにしても、カルタゴは存続するべきである

※題名はほぼ関係ないので気にしないでください。

 

ブログのタイトルにもカルタゴと入っていますが、それは単純に私がカルタゴが好きだからです。地中海の女王と呼ばれ栄華を誇った海洋帝国が新興の陸軍国家ローマに滅ぼされてしまうところに滅びの美学というか、シンパシーのようなものを感じます。判官贔屓の一種なのかもしれませんね。

 

また、どことなく現代日本と似ているところもあるような気がします。同じ轍を踏みたくはないものです。

 

 

さて、今回書きたかったのはこんなことではありません。とはいっても大したことでもないのですが。

 

私はアニメのSSやパラドゲーのAARを読む(観る)のが好きで暇さえあればそうしているんですが、これらはプロの作品を金を出して買うものではなく一般の人が書いたものを無料で読ませてもらっているわけで、一方的に恩恵を受けているわけです。

そしてこれらは自分も作る人側に参加しようとしてできないものでもありません。

 

そこでまあ自分も作ってみたいなあ〜と思っているところです。SSの方はまだまだ実力不足でなかなか厳しいですが⋯自然な会話を文章で作るのはホント難しい。

 

AARの方も動画編集技術はないのでブログに書くぐらいですね。それを書くための場としてこのブログを立ち上げたところもあります。

 

しかしAARもただ年代記を書き連ねるのではなく、ある程度のロールプレイ性・物語性を持たせなくては読んでいて面白いものにはとても成り得ないでしょうから難しいですね。

twitterではプレイ日記的なものを書き連ねたりはしていますが、とてもAARとして出せるような質ではないと感じています。ちょっと研究しなくては。

 

歴史も好きなので色々語れるくらいになりたいんですが今のところ知識不足です>_<

テスト兼このブログについて

 以前別のブログ書いてたんですが、そちらはテーマを一つに決めてしまっていたので色々なことを書ける場が欲しいな〜と思い、このブログを立ち上げました。twitterとかで我慢してたんですが割と長文書くタイプなのでtwitterでは文字数がちとキツイ。

 どれくらいの頻度で書くかは全くの未定です。毎日書くかもしれないし、この記事が最初で最後かもしれない。続けるのが大事って聞いたんでくだらないことでも書きそうな予感がします。

 今現在はparadox interactive社のEU4やStellarisっていうゲームにハマってます。軍事・語学・哲学などが好きです。